嘉永6年「西征残稿」狂愚
国文学研究資料館データベース
嘉永6年「西征残稿」狂愚
狂愚誠可愛
狂愚は誠に愛すべきものだ
才良誠可虞
才良は誠に恐れるべきものだ
狂常鋭進取
狂は常に鋭く自ら進んで物事を成し
愚常疎避趨
愚は常に災いや難儀から逃げない
才多機變士
才が多いと時機に応じて志を変え
良多郷原徒
良が多いと八方美人の輩となる
流俗多顚倒
世間は二転も三転もするものだと
目人古今殊
古今の人物を目にすると殊に思われる
才良非才良
才良であれば才良という訳ではない
狂愚豈狂愚
狂愚は何をもって狂愚と言えるのだろう
吉田松陰「諸君、狂いたまえ」の出典(ドラマ「花燃ゆ」/2015年以前)を探していたらこの漢詩に辿り着きました。他にあるのかな。今見てるところでは原文で冒頭のものはなかった。超訳されたどこかの書籍からでしょうか。