安政4年8月21日 赤禰→月性
今朝は客舎へ御尋被下、名家之添書御持参、奉多謝候、拙作揮毫仕候二付直覧、旅中匆々、甚見苦敷汗顔之至二奉存候、萬期明春再開之時迄、草々以不尽
八月念一
尚々、久坂君へも宜疎音(数字不明)度候、以上
月性上人 几下
赤拝
今朝は旅籠へお訪ねくださり、名家の添状をご持参いただき、本当に有難うございます。私の拙い書を直接ご覧になられ、旅先でお忙しい中大変見苦しい物をお見せしてしまいお恥ずかしい限りです。また年末年始、再会の時まで。思いは尽きませんが取り急ぎ。
八月二十一日
尚々、久坂君にも宜しく無沙汰で(数字不明)度。以上(疎音でいるのが妥当でしょう?/久坂にも言わない方がいいという事か/数回(数字不明)しか便りを出していないという事か)
月性上人 几下
赤拝