文久4年正月24日 高杉→大和
狂生義此度
何分國事切迫に付無餘義只今ゟ上京仕候附而は
御両殿様萬事御補佐之事呉々も御願申上候
私のこの度の件
何分、国事切迫に付き他に取るべき方法も無く只今より上京致します。ついては両殿様、万事ご補佐の程をくれぐれもお願い申し上げます。
先日拝領之大小一腰は武士の常用物に付推而頂戴仕候 左様御承知知可被降候 何分發足差迫り候付可然御取計奉願上候 匆々
先日拝領の大小(刀)一腰は武士の常用物(平時使用する物)と推察しましたので頂戴致します。さようご承知ください。何分発足が差し迫っておりますので、然るべくお取り計らいをお願い申し上げます。匆々。
正月念四 晋作
拝白
大和國之介様
坐右
二
来嶋翁ゟいづれ何分之義被申出候宜布御聞置之事
正月二十四 晋作
拝白
大和國之介様
坐右
追伸
来嶋翁よりいづれ何らかの主張が申し出されます。宜しく聞き置きください。