おべんきょうノート

自分用です。

嘉永6年12月8日 清内、栄太郎→大野

要約:現状報告

大野信吾へ清内と栄太郎連名の書簡

筆跡は清内とのこと

 

一筆啓上仕候 甚寒之節に御座候得共先以尊君様・御家内中様御壮健可被成御座珍重之御義に奉存候 於為元親子共に無異儀相勤候間貴意易思召可被遣候
一筆失礼致します。寒さ甚だしい季節にございますが、兎にも角にも貴方様、御家族様方がとても健康にお過ごしとの事で大変喜ばしく存じます。その為貴方様のご助力の元、我ら親子共難儀無く勤める事が出来ています。


於御国許都合御静謐之御様子江戸も御同様に御座候得共此内より浦賀御引請に相成猶又将軍宣下且若殿様御登に付ては御住居え御普請有之御屋敷内も殊外御閙敷何かと混雑仕候
萩におきましても穏やかなご様子で、江戸も同様にございますが、この間より浦賀(の警備)を担当する事になり、尚また将軍宣下、若殿様のお登りについてご住居へ工事があり、お屋敷内も殊の外忙しく何かとごたごたとしております。


且又月迫に相成嘸々御用繁に御座候はんと奉存候先は寒中御見舞旁捧愚礼如是御座候 恐惶謹言

 十二月八日 吉田清内 仝栄太郎
そしてまた月末(大晦日が近くなります。さぞさぞご用にお忙しくしているかと存じますので、まずは寒中見舞いにて方々へ御礼申し上げます。以上でございます。恐惶謹言。

 十二月八日 吉田清内 同栄太郎

 

尚々幾重も御気分御厭専一之御事に奉存候 猶又留守共は大きにお世話相成乍此上宜敷御頼仕候 乍憚御家内中様え宜敷御伝声奉希上候 以上

 大野信吉様 尊下

尚、幾重も(申し上げますが)お身体ご自愛くださる事が大切であると存じます。また、(私達が)留守中は大変お世話になっております。これからも宜しくお頼み致します。ご家族様へ宜しくお伝えください。以上。

 大野信吉様 尊下